中村校のブログ

読書感想文でお困りの方へ

2023.08.31

その他

中村区の皆様こんにちは!! 学習塾の明倫ゼミナール中村校です!!

読書感想文の書き方

夏休みの宿題として「読書感想文」が出ている学校も多いのではないでしょうか?
読書が好きで、文章を書くのも得意な人には何の苦もない宿題ですが、文章を書くのはおろか、
読書が得意でない、という人にはそれこそ苦行のような宿題ですよね。

ですが、この先高校生になろうが、大学生になろうが、「文章を書く」という機会は必ず訪れます。そんなときのために、読書感想文を通して「文章を書く」ことに慣れ親しんでおくのも悪くありません。

とはいえ、苦手で苦手でしょうがないので、賞を獲るとかは別にして「とにかく、原稿用紙を埋められるように、書き方のアドバイスをくれよ」という方も多いはず。

そんな人のために、ちょっぴり書き方のコツを伝授しましょう。

まず、読書感想文に限らず、あらゆる文章は「起承転結」が大切・・・と言われています。
よく聞く言葉ですね、「起承転結」。

が、そもそも「起承転結」とは、4行から成る漢詩(近体詩)の絶句の構成を指すのであって、実は、必ずしも良い文章(論理的な文章)を書くために必要な要素ではありませんし、この「起承転結」には多くの専門家が異を唱えています。

しかし、文章を書くのが苦手な人にとっては、文章を書くための「骨組み」としてわかりやすいので、
今回はこの「起承転結」に沿って、読書感想文でどんなことを書けばいいかお伝えしたいと思います。

「起」・・・なぜその本を選んだのか。

*表紙の絵が奇麗で、とても魅力的に見えた
*タイトルが不思議で引きつけられた。
*家族が強く勧めてくれた。       など。

「承」・・・本の内容に関する感想

*自分が一番感動したシーンと、なぜそう感じたか。
*主人公(エッセイの場合は著書)や登場人物の行動に関する感想(賛成か反対かなど)

「転」・・・自分が「承」で書いた意見や、物語や主人公に対する疑問や反対意見。
(「承」で十分内容が書けていれば、あえてこの項目を書く必要はない)

*自分の感想と家族や友人の感想との相違点と、その理由
*主人公や登場人物の行動に対する疑問や、自分ならどうしたかという意見。 など。

「結」・・・「承」「転」を踏まえたまとめや結論。

*本を読んで感じた、自分のこれからの生活に生かせること。
*最初の印象が、実際に本を読むことでどう変わったか、また変わらなかったか。  など。

これらを元に、具体例として、だれでも知っている物語の感想文の「骨組み」を作ってみたいと思います。

「うさぎとかめを読んで」

「起」・・・ウサギとカメが競争するシーンを想像したら、とてもありえないと思って手に取った。
「承」・・・当然ウサギが勝つと思っていたら、油断したすきにカメが勝ったので、驚いた。
能力以上にコツコツ努力することが大切だと感じた。また、過信して油断すると取り返しがつかないと学んだ。
「転」・・・カメが、一見勝ち目の無い勝負に挑んだのはなぜか疑問がわいた。負けてもともとのやけくそだったのか?実は、かめはウサギの油断しやすい性格を熟知しており、あらかじめ作戦を練って勝算があったからではないかと気がついた。
「結」・・・一見勝ち目のないような勝負でも、相手を良く知り、作戦を練り、コツコツ努力して備えれば勝ち目があると学んだ。これから部活や受験に生かしたい。

こんな感じでしょうか。
勿論これは「骨組み」ですので、これを元に肉付けして、決められた量の文章にしていけばいいのです。

また、少し上級者テクニックとして「タイトルと書き出しを工夫する」と、ぐっとそれらしくなります。

上記の例で言うと作文のタイトルとして「ウサギとカメを読んで」で十分なのですが、
これを「カメはなぜ勝負を受けたのか~ウサギとカメから学ぶ必勝法~」とすれば、それだけで興味をそそられますね。

さらに「書き出し」を工夫してみましょう。

一般的な感想文なら「私は、本屋さんでこの本に出会い・・・」などと書き始めるところを、台詞から始めたり、質問から始めたりするのです。

例えばこんな感じです。

<台詞から始まるバージョン>

「負けるに決まってる!」
私は思わずつぶやいていた。カメがウサギに勝てるわけない。

<質問から始めるバージョン>

例えば、ウサギとカメが競争したら、どっちが勝つでしょう?
10人中9人が「ウサギ」と答えるでしょう。しかし、この物語では違います。

ね、ちょっと読んでみよう、という気持ちになりますよね。

以上つらつらと書きましたが、一番大切なのは「その本を読んで感じたことをよりよく紹介しよう」という気持ちでしょうか。
そのためには、誰かに教えたくなるほど面白い本に出会うのが必要なのかもしれません。

まずは、「運命の1冊」に出会えるように、本屋さんや図書館に出かけてみるといいですね。

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