私立中学受験科ブログ

追い込み真っ最中のノートは

こんにちは。南山中学校、東海中学校をはじめ、県内の難関中学校や県外難関校の合格をめざす小学生とそのご家庭をサポートする、明倫ゼミナール私立中学受験科です。

 6年受験科生は、現在、入試に備えて、塾の平日と土曜日の授業では、『単元別になっていない総合問題』を、家庭学習では、『志望校の過去問』を、日曜ゼミでは、『東海中学校や南山中学校女子部の過去問』を取り入れて、実戦的な学習を行っています。

 この時期の三者面談で、保護者の方からよく出る質問、「いつも同じところで間違えるのですがというものがあります。
 前述のように、6年受験科生はたいへん多くの問題を解いていますから、問題による「できる」「できない」がはっきりしてきています。そして「時間をかければできるのに」とか「やり直せばできるのに」という問題が散見されるようになります。
この時、確認しなければならないことは、お子様が間違えた原因を「ちょっとしたミス」と軽く考えて済ませていないかということです

 たとえば、国語で、「~は、どういうことかを答えなさい」という設問に対して、内容は合っているのに文末を「~であるから」と書いてしまうこと。算数であれば、植木算で、最後に1足す(あるいは引く)のを忘れたりすることや、比の問題で前項と後項を逆(3:1を1:3)にしてしまうことが、それに当たります。   


 これらは、はたして単なるミスといってよいのでしょうか? もちろん単なるミスの場合もあるでしょう。
  しかし、国語の例で言えば、「どういうことか」という内容の説明を求められているのに、理由を答えているわけで、これはもしかしたら、傍線部の近くの文を「なんかここが答えっぽいな」と思って書いただけかも知れません。
  算数の例で言えば、考え方自体が理解できておらず、「この問題はこのパターンで」という思考回路になっているのかもしれません。植木算においては、「なぜ1を足すのか(引くのか)」がわかっていなかったり、同じ容積の器の底面積と高さの比を求める問題においては「反比例」が理解できていなかったりするのかもしれません。

 明倫ゼミナールの授業では「なぜ?」を大事にします。それは、家庭学習においても同様です。学年が上がるにつれ、問題を解いているだけの宿題ノートから、考え方を確認したノートをつくれるように指導していきます。  「単なるミス」であっても「単なるミス」で済ますのでなく、原因を確認して、ノートに書き留めて、「はっきりさせる」ことを勧めています。

DSC_0855.JPG  6年受験科生の宿題ノートです。

 ご家庭で宿題の採点をされる際に、そんなノートになっているかどうかを見てやり、ちょっとした変化を見逃さずにほめてあげるのも、お子様の勉強の励みになるのではないかと思います。

 医療や企業の現場には、「今回たまたま事故にはならなかったが、事故につながるかもしれない事例」を皆で共有して、事故を未然に防ごうという「ヒヤリハットレポート」というものがあります。  
 

 受験生にとって、この時期のノートは、入試直前に見返すと、不合格を避け得る「ヒヤリハットレポート」になるはずです。

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