私立中学受験科ブログ

ヒガンバナ 彼岸花 曼珠沙華

こんにちは。

愛知県の私立中学校や県外難関中学校の受験をお考えの小学生とそのご家庭をサポートする、明倫ゼミナール私立中学受験科です。


 つきぬけて 天上の紺 曼珠沙華    山口誓子

この俳句を知っているという受験生もいるかと思います。

俳句の勉強の教材として、取り上げられることの多い俳句です。

曼珠沙華は、ヒガンバナのことで、秋の季語ですね。

DSC_2433 (1).JPG

秋の彼岸の頃に咲く花という説が一般的なようですが、墓場の周りで咲くからという説もあるようです。

「彼岸」というのは、「向こう岸」という意味ですから、三途の川の向こうで「あの世」ですね。

今年は、9月20日が彼岸の入りで、23日秋分の日が「彼岸の中日」です。

(春分の日、秋分の日などの祝日は、6年社会科の学習範囲です!)

先祖をしのび、墓参りをするという日本独自の仏教行事です。

「おばあちゃん家で、おはぎを食べる日」って言うとわかる人もいますか?

春の彼岸は、ぼたもちを供え、秋の彼岸はおはぎを供えます。

牡丹の花、萩の花の代わりです。

ヒガンバナがよく見られるのは、堤防沿いとか田んぼのあぜ道です。

土葬をしていた頃は墓場にも。

ヒガンバナの根には、毒があるそうで、モグラやネズミに穴を開けられたくない場所に、害獣除けとして植えたそうです。


前述の俳句についての解釈ですが、「ヒガンバナが秋空に突き抜けるように生えているというもの」と、「秋の空が突き抜けるように高く晴れた日に、ヒガンバナが美しく咲いている」というものがあるようです。

前者は、「曼珠沙華 つきぬけて 天上の紺 (曼珠沙華突き抜けるように秋晴れの空に伸びている)」の倒置表現で、「つきぬけて 天上の紺 曼珠沙華」としたという解釈のようです。

秋晴れの空に向かって伸びる姿を強調したということですね。

後者は、「つきぬけて天上の紺 曼珠沙華」という区切りにして、「突き抜けるような秋晴れの空」という解釈のようです。

「抜けるような青空」とは言いますが、「突き抜けるような青空」って言うのかな?

と調べてみますと、夏目漱石の「坊ちゃん」に「空の底が突き抜けたような快晴」という表現があるのです。

(まずはネットで調べてですが)


今度、授業で扱う時に、どちらの解釈が目に浮かんだか聞いてみよう!と思いましたが、塾生のみんなは興味を示してくれるかな!?

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